建築小僧の建築ライフ

現役の建築構造設計者のブログです。建築や設計の事だけでなく、建築学生の役立ち情報や就活・転職に関する事を書いていきます。

有名構造家の構造デザインを勉強するためにおすすめの本5選

こんにちは、建築小僧(@kenchiku_kozou)です。

 

構造設計をやっていると、「いつかはドーム・大空間建築 ・変わった形状の建築などの設計をやってみたい」と思うものです。

 

特にこのような建築の構造設計のことを「構造デザイン」と呼ぶことがあります。

今回は、有名構造家の著書を通して、有名構造家の構造設計のアプローチや構造デザインとはなにか?を学ぶのにおすすめの本を紹介したいと思います。

※構造デザインとは、明確な定義がなく、個人の見解によります 

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有名構造家の構造デザインを勉強するためにおすすめの本5選

空間構造物語

日大の斎藤公男先生の著書です。斎藤先生は、構造設計なら誰でも知っている程の有名人で、張弦梁・トラス・膜構造などの空間構造の第一人者です。 大学の先生であるだけでなく、多くのドームの設計に携わっています。

この本は、 「構造デザイン」をテーマとして、様々な内容が記載されています。最新の建築から歴史的な建築・構造物だけでなく、パビリオンやワークショップまで多岐にわたる内容に対して、多くのイラストや斎藤先生のスケッチを添えた十分な解説がされています。収録している作品数が多いので、構造的なインスピレーションを得たい設計者におすすめです。もちろん、構造のみでなく建築を勉強したい学生の方にもおすすめです。

 

構造・構築・建築 佐々木睦朗の構造ヴィジョン

佐々木睦朗氏の著書です。 佐々木睦朗氏は、「せんだいメディアテーク 」「多摩美術大学図書館」「金沢21世紀美術館」などの特徴的な構造の建築を多く手がけています。また、コンペでは磯崎新伊東豊雄SANAAとの共同が多く、コンペでの勝率が非常に高いことでも有名です。

この本は、数々の有名建築に携わった佐々木睦朗氏の思考からその実践までをまとめたものです。建築家・難波和彦氏の考察や建築家との思考のすり合わせの過程などの内容もまとめられています。また、代表作品の解説もされており、設計者の方から学生の方におすすめです。 

 

構造家 梅沢良三 ー建築に挑み続けることー

梅沢良三氏の著書です。梅沢良三氏は、「藤沢市湘南台文化センター」「滋賀県立大学体育館」「札幌モエレ沼公園ガラスのピラミッド」「彩の国くまがやドーム」などを手がけています。また、梅沢氏の自邸・オフィスも梅沢氏が構造設計を手がけています。余談ですが、僕は梅沢氏のオフィス(IRONY SPACE)が好きです。

このような構造家の本は、大抵の場合は物件紹介があって、その中に構造アイディアの解説があるのですが、この本は梅沢氏のアイディア解説が先にあって、その後に物件紹介があるので、梅沢氏の考え・建築家の要望に対する回答などが分かりやすくまとまっています。あと、構造の基本的な解説も書かれているのですが、これがかなり詳しくまとまっているので、構造の大枠を把握したいという方にはおすすめできます。

 

飛躍する構造デザイン

渡辺邦夫氏の著書です。渡辺邦夫氏は、 「東京国際フォーラム」「幕張メッセ」「ウルサンサッカースタジアム」などを手がけています。また、後進教育として、構造デザインとは何か?をテーマに「渡辺邦夫日曜学校」開催しています。

この本では、構造デザインについての持論と今までに構造設計をしてきた案件の紹介がされています。設計から時間が経っているものが多いためか、設計時の「これでいいのか?」という迷いが一切ないかのように、淡々と書かれているのが残念でした。やはり設計をしていると迷うことが多いので、どんな迷いや葛藤があったのかも詳しく書いてあったら、もっと良かったです。

個人的には、国際フォーラムのケーブルやガラスのディテールが詳しいイラストと主に解説されていたのが良かったです。

また、この本とは関係ありませんが、朱鷺メッセの連絡橋落下事故に対する毅然とした態度が好感を持てます。構造設計者とはこのようにあるべきですね。詳しくはSDGのHPで公開されているので、興味がある方は一読すると良いかもしれません。ただし、めちゃくちゃ長いです。 

 

佐藤淳構造設計事務所のアイテム

佐藤淳氏の著書です。佐藤淳氏は東大で教授をする一方で構造設計事務所を経営しています。分からなければ実験してみれば良い、理論式を勉強するならプログラムを作ってみれば良いといった考えの持ち主です。

この本の最大の特徴は、作品紹介ではなく、本書の大部分を占める解析プログラムソースです。プログラムソースを40ページにまとめたから、簡単かのような感じで書かれていたので、作ってみましたが僕は途中で挫折しました。

本来、解析プログラムは1本何十万~何百万で取引されるものですが、本書にはそれが付いてくるので興味がある方は買ってみることをおすすめします。ちなみに、本書付属のプログラムはC++という無料のプログラム言語で作れます。

 

まとめ

有名構造家の著書を紹介してみました。

個人的には、全般的なことを知りたいなら斎藤先生の「空間構造物語」をおすすめします。また、各構造家の考えを知りたいのであれば、各構造家の著書を買うことをおすすめします。

ただし、どの本も内容は良いのですが、古い本が多いのが残念なところですね。新しい本が出る度に、このページは随時更新するので、ぜひご利用ください。