建築小僧とあひるさん

建築構造設計者のブログです。建築や設計の事だけでなく、建築学生の役立ち情報や就活・転職に関する事を書いていきます。

【体験談】建築構造設計職の新入社員の仕事内容「3ヶ月は残業ないから!は嘘だから」

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建築小僧です。

 

2018年も気付けば5月になりました。

今年、構造設計として入社した人・来年から構造設計として入社する人は、「構造設計はどんな感じで仕事をするんだろう?」と気になりますよね。

そこで今回は、構造設計職の1年目がどんな感じで過ぎて行くのかを、僕の実体験を元に紹介したいと思います。

一言で言うと「地獄」
本当に大変だけど、1年目の頑張りが必ず今後に役立ちます。

 

1年目は、本当に大変でした。

これから働く人に脅かすような事を言って申し訳ないですが、これは会社や個人によって差があるので、あくまでも僕の体験談として受け取ってください。

あと、僕からのアドバイスは2個あるので、参考にしてもらえると嬉しいです。

1個目は、「何事も経験と考える事」です。

新入社員は全てが初めてなので、当然上手くいきません。失敗もたくさんする事でしょう。しかし、その失敗した経験や上手く行った経験を積み重ねて行くのが大切です。

 

2個目は、「ノートにまとめる事」です。

先輩から教えてもらった事や自分で勉強した事を忘れないために、必ずノートに書いておきましょう。その時は覚えていても、時間が経つと必ず忘れます。

ノートを書く時は、その時どう思ったか、何を考えていたのか、なども書いておくと、後日見返した時に自分の成長を感じられるのでおすすめです。

 

当たり前なアドバイスしかできていませんが、それでは体験談行ってみましょう!

 

【体験談】建築構造設計職の新入社員の仕事内容

3月 なぜ3月スタート?

まず、なんで4月スタートじゃないの?って思いましたね。

僕は謝恩会まで研究室へ行っていたので、こっちはやっと研究室から開放されたばかりだぞ!!と

 

そして、3月末入社式。

僕は全社員の中で最後に到着しました。なんなら微妙に遅刻しました。

入社式が終わったら、会社全体の研修で座学の研修、社内ルールなどの一般的な研修を行います。

 

当然、退屈だから寝ないようにするのが1番大変でした。途中の記憶がなかった気がするけど、2~3年も経てば全ての記憶がなくなるので、全く問題ないです。

でも、結構良い話もあった気がするので、そういうのが好きな人は起きている事をおすすめします。※普通は起きているものですが…

あと、この頃は「早く働きたいなー!研修なんてやってられないぜ!!」とか本気で思ってましたね。

研修つまらない!早く働きたい!

 

4月 3ヶ月間は残業させません!は嘘だから

会社全体の研修が終わって、部署の研修が始まりました。

 

この研修も基本的には、座学で部署の説明、経費の申請方法、残業代の付け方、パワハラされたら人事部に報告しろなどの事務作業のやり方が中心で、他には名刺の渡し方、給料・残業代の計算方法、労働組合の事などでした。

 

あと、3ヶ月間は残業させませんって言ってましたね。

 

そして、4月半ばになり構造設計部へ配属され、とあるチームへ配属されて、

当時は「これから頑張っちゃうぞ!」 って思ってましたね。

 

チームに配属された後は、チームの補助をしながら雑物の検討やスラブ、小梁の設計など基本的な事をやらせてもらっていましたが、とある日…

今日、何時まで大丈夫?

(!!! まさか残業か?)……なにがですか?

いや、人手が足りないんだよね…

……終わるまでで良いですよ。

 

結果、11時頃まで残業しました 。

いきなり話が違うじゃねぇか!と思いながら、設計事務所だしこんな感じなのかなと勝手に納得して、目前のGWを励みに耐え抜きました。

 

5月 手計算の鬼教育スタート!

待ちに待ったGW!!!!

旅行に行ったり、飲み会したり、買い物したりですごく楽しかったけど、その分最終日の絶望感が凄まじかったです。

明日から会社なんて嘘だ。死んでしまう。絶望しかない。

 

これが5月病なのかって感じで、5月に会社を辞めたくなる人が多いのを勝手に納得。

本当に会社行きたくない、仕事したくないって思いますが、これはみんなが思っている事なので安心して大丈夫です。

 

そして、GWが明けた頃から、 僕への鬼教育が始まるのでした。

僕は構造設計なので、まずは色んな構造部材(柱、梁、壁、床など)の計算方法を身に付けないといけないのですが、

1.計算方法を調べる

2.各法規のチェック

3.実際に手計算でやってみる

この内容を1部材1日でやらなければいけませんでした。

じゃ、これ今日中ね。

ハイ

 

そして、定時前

ここまで出来ました!

全部終わってないよね?家でやってきてね。

……ハイ
(これって残業っていうんじゃないんかい!!!)

 

家に帰ってからは、寝る時間を削って調べて、なんとか仕上げるも、やっぱり間違っているところがあって、朝一で上司に詰められて、やり直し

やり直しをやっていると、1日の工程が遅れて、また怒られる。

っていうのを5月中は繰り返して、何とか計算方法の基礎は習得。

この頃は酒だけが友達でした。

 

正直、怒られすぎてちょっと嫌になりかけていました。

そして、一通りの計算方法を習得した次の日

じゃあ、この物件よろしく

ぬ?

これ君の物件だから、責任を持ってやってね。

マジすか!!

 

右も左も分からないまま、初物件を持ってしまったのでした。

 

6月 初めての担当物件&電算プログラム

5月で手計算をマスターし、担当物件を持ったので、計算プログラムへの入力を開始。

入力方法が分からなかったり、結果出力のどこを見ればいいかが分からなくて、1週間位かかってようやく入力完了。

その間、上司からは放ったらかしです。

 

そして、計算を進めていき、とりあえず柱・梁・壁・床・基礎の全ての構造断面を決定。

もちろん、上司に聞いても教えてくれないので、他の先輩を捕まえてひたすら聞きまくってなんとかできたという感じです。

 

断面が決まったら、次は図面を描くんですが、大部分を描いて、上司に見せたところでまさかの事態が発生しました。

施主の都合で、この物件中止

え?

中止!ご苦労さん。

 

最近聞いた話によると、実は中止になるのは前から決まっていて、僕の練習のためにやらせていたそうでした。だから、放置して僕の気の済むまでやらせたそうです。

ただ、当時は殺してやろうかと思いましたけどね。笑

 

7月 残業解禁&意匠設計者とのやり取り

入社してから3ヶ月経ち、残業解禁の日がやってきました。

(すでに残業しまくっていますが。)

今日から残業解禁だね!じゃこれやって!

ぬ?2個あるんですけど?

両方やって!スケジュール遅れちゃダメだよ

 

ここから僕の地獄がゆっくりと始まって行くのでした。

まず、僕の主な仕事内容

  • チーム案件の計算書、図面などの印刷
  • 審査機関への持ち込み、受け取り
  • 自分の担当物件の設計
  • 会社の研修
  • 会議
  • その他雑務

この中で厄介なのは、実は「会社の研修」と「会議」なんです。

会社の研修は、事前に日程が決まっているので、日程の変更や欠席ができません。そして、なぜか忙しい時期と研修の時期が重なるんです。

 

会議も、事前に日程が決まっているので、欠席不可です。

さらに、新人は会議の議事録や会議資料のまとめなどの雑務が付いて回ります。

 

このような雑務をさばきながら、自分の設計を進めるのは大変ですが頑張りましょう。多分どこの会社も同じです。

 

 

さて僕は、自分の物件がいきなり2件になった訳ですが、1番大変なのが意匠設計者との調整です。

僕の物件は両方共、外部の意匠設計事務所からの受注だったので、当然意匠設計者も外部の人です。

意匠設計者が外部だと、気付いたら図面が変わっている事が多いんです。

しかも、変わった場所を教えてくれないんです。

図面が変わってるんですけど、どういうことですか?

前から変えてますよ

 

つまりは、以前こっそり変更して図面を僕に送信

僕が見逃す

何も言われなかったから(バレなかったから) 、これで僕が変更を承諾した

 

という幸せな頭をしているんですね。

これ以降、僕は全てのやり取りをメールで行って、全てに証拠を残すようにしています。特に重要なのが、以下です。

  • 変更箇所があるのかを明記
  • どこを、どのように変更するのかを明記
  • 電話の話した内容も内容確認メール

これをやっておくと、後日水掛け論になった時でも、「このメールが証拠です。」と言えます。自分のためにやっておきましょう。

もちろん、こんなアホな意匠設計者ばかりではないですよ。

 

8月 仕事&学会準備

意匠設計者からの洗礼を受けた7月を乗り切って、8月に突入。

 

大学院へ行った方は分かると思いますが、学会の時期です。

僕は修論で発表するので、普段の仕事に修論パワポを学会用に調整したり、研究室で発表練習したり、と言った作業が追加されます。

 

社会人になって初めての学会は、準備が大変でしたが、普段の仕事から解放されて、のんびりできて楽しかったです。いいリフレッシュになるので、学会への参加はおすすめです。

 

9月 まさかの建物形状変更

僕の物件の片方が火を噴きました。

 

なんと役所との事前協議不足で、建物の形が変わりました。 

当初はふざけるなよ!と思っていましたが、意外と多いそうなので気をつけましょう。(どうすれば防げるかは知りませんが。) 

図面と計算書がほぼ完成した段階での形状変更だったので、非常に大変でしたが幸い規模がそこまで大きい物件ではなかったので、何とか修正して申請完了。 

 

そんなこんなで、怒涛の夏が終わったのでした。

 

つづく