現役構造設計者が選ぶ建築構造設計の初心者が最初に買うべき本6選
こんにちは、建築小僧(@kenchiku_kozou)です。
僕は建築設計の中でも「構造設計 」という仕事をしています。
構造設計を簡単に説明すると、普段の利用に加えて地震や台風時に建物が安全なように建物の構造部材(柱、梁、床、壁など)を設計する仕事です。
建築物の構造にかかわる部分の設計。安全性・機能性・経済性を考慮して、主として力学的な面から構造の形式・材料を選定し、部材寸法を算定すること。
大辞林より
構造設計者は、決められた計算方法に従って建物の安全性を確保しますが、計算の条件や計算方法は初心者にとっては、複雑でどこから勉強すれば良いのか分からないと思います。
僕も最初は、どの本を読めばいいのかよく分かりませんでした。
今は計算プログラムがあるので、計算内容を理解しなくても、とりあえずそれっぽい答えを出すことは可能ですが、プログラムの計算内容を理解していないといつか痛い目にあいます。そうなる前に、本を読んで理論武装しておきましょう。
そこで、建築構造設計の初心者が最初に買うべき本をランキング形式で紹介したいと思います。なお、紹介する本は、【RC造の場合を想定】しています。
建築のことを知りたい方はコチラもどうぞ!
アマゾンをお得に利用する方法!
実はアマゾンをお得に利用する方法があるのを知っていますか?
「アマゾンプライム」に入会すると、
これらのサービスを、なんと月額500円で利用できます。
しかも、通常は速達や配達日指定の手数料が410円なので、1回の送料で料金の元が取れます。
こんなにお得なサービスなのに、今なら1ヶ月の無料体験キャンペーン中です。
無料期間中に解約すればもちろん無料です。ぜひ一度利用してみてはいかがですか?
【学生限定!】学生の方には6ヶ月の無料体験に加えて、月額250円で利用できるアマゾンプライムスチューデントがおすすめです!
建築構造設計者が買うべき本6選
6位 図解入門よくわかる構造力学の基本
この本では、簡単な応力解析から部材設計、振動まで扱っています。例えば、形状ごとの断面2次モーメントの公式なんかも載っていますし、応力解析の計算過程も載っています。
僕も仕事中に「あれ、おかしいな」、「あの式の意味はなんだったかな」と思ったら、この本で調べています。
5位 建築物の構造関係技術基準解説書<2015年版>
構造設計者のバイブルと言える本です。構造設計には関係法規が多数ありますが、この本の解説を読めば大体のことは書いてあります。逆に言えば、この本で必ず検討するようにと書かれている検討は、必ずやる必要があります。(検討しなくて良い旨を説明できれば、それでもOKです。)
また、構造設計1級建築士の試験で唯一持ち込みを許可されている本です。この本に慣れていないと、構造1級の取得は無理です。若い内から少しずつ慣れていきましょう。
4位 鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説<2010>
いわゆる「配筋指針」と呼ばれるものです。
設計段階から現場監理までずっと使います。配筋の考え方を理解してしまえば、使用頻度は下がりますが、理解するまではかなりの頻度で使います。
3位 ひとりで学べるRC造建築物の構造計算演習帳ー許容応力度計算編
構造計算の初歩である「応力解析」、「許容応力度計算」を手計算で理解するための本です。手計算を解説している本はかなりの数が出版されているので、自分に合ったものをおすすめしますが、どれを買えばいいか分からないのであれば、これがおすすめです。
また、他の本で有名なところだと、「実務から見たシリーズ」があります。ただ、僕には合いませんでしたが…。
2位 現場必携 建築構造ポケットブック
A6版で非常に小さい本ですが、建築構造のほぼ全ての内容を網羅しています。最初の取っ掛かりとして調べ物をするときには最適な本です。また、本のサイズが小さいので、打ち合わせに持っていくことも容易です。
僕は常に机の上に置いて、いつでも使えるようにしてあります。
1位 鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説
いわゆる「RC規準」と呼ばれるものです。
RC造の建物はこのRC規準に従って構造設計をします。この本には、細かい規定や規定の数値的根拠などが詳しく書かれています。まずは、手計算の本と見比べながら、どの部材、どんな規定があるのかを確認することをおすすめします。
買わなくても良いが、1度は見た方が良い本
建築物荷重指針・同解説
この本には、建築の仕様ごとにどの程度の荷重を見込めば良いか、どんな荷重を見込むべきかと言ったことが書かれています。
僕がこの本で1番見たのは、壁や床の断面図と共にどの材料が何mmの厚みだから、荷重はこれくらい見込めば良い、という事が書かれているページです。
例えば、吊り天井の荷重を見込め!と言われても初めての人には、さっぱりですよね。こういう時に断面図と見込むべき荷重の目安が書かれているのがこの本です。
総合資格学院or日建学院の施工テキスト
正確に言うと予備校のテキストである必要はありません。要は、「構造設計した建物がどのように造られるのか」の説明が書かれていれば問題ありません。
仕上げ工事内タイル仕上げを例に挙げると、単純にタイル仕上げと言っても、吹き付けタイルから圧着貼りなど、色々な施工方法があります。
当然、施工方法が変われば、構造設計で見込むべき荷重も変わります。これをイメージするための本ということです。
※予備校のテキストは非売品です。持っていない人は、建築士を取得した先輩に譲ってもらいましょう。
まとめ
構造設計の初心者が最初に買うべき本について、ランキング形式で紹介しましたが、紹介した本は全て買いましょう。買って損することは絶対にありません。
構造設計者は、手取り足取り教えてもらうと言うより、自分でどれだけ理論武装できるかが大事です。
少しずつ理論武装して、より優れた構造設計者になりましょう。